チェロ弾きが語るエーステ春組第6回公演「春ヶ丘カルテット」
こんばんは。
春単ロスすぎる人です。
アーカイブが終わってしまいましたね。
春単良かったですよね😭
再演いつになりますか?🥺
冗談はさておき、わたくし、実は学生時代弦楽部でして、チェロを演奏しておりました。
(幼い頃からやっていたわけではないので、知識も実力も無く、チェロ弾きなんて言うのは烏滸がましいのですが…)
普通の人よりは弦楽器やカルテットについての知識がある、というところで、2幕について語り尽くしたいと思っています。
と言いつつも、音楽に関することだけピックアップして書いても相当な長さになってしまった!
お兄ちゃんする真澄とか大好きなんだけど、ほとんど書けませんでした!すみません!
なんならアーカイブ期間に上げるつもりだったのに、書きたいこと多すぎて無理だった!
とのことで、非常に長く、拗らせたオタクの文章となっておりますので、お心の広い方だけお読みください。
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開演前のSEがそのまま劇中に。
昔、シトロンにまだ王位継承権があった時。
タンジェリンの年齢ってどこかで明言されてましたっけ?
シトロンの喋り方も少し幼い感じ。
この場面があることで、この後の厳しいシトロンとの対比が生きてくる感じする。
支配人一言〜日替わり
(文字数多くなりすぎたので略、シトロンが千景好きすぎて千景に振ってばっかだったのが好きすぎました。)
ザフラの国のヴァイオリン弾き(仮)
曲調はクラシックでは無くて、民族音楽ぽいなと。
ケルト音楽とか、北欧の音楽とかそんな感じのイメージで。
まあ、そもそもザフラ王国のモデルがどこなのかという話になるんですが。
確か冬単の時に西アジアに浮かぶ島国って言ってたから調べてみたら、南インドのカルナータカ音楽では、ヴァイオリンが使われているそうです。
えー、知らなかった😂
「ヴァイオリニスト」でも「音楽家」でもなく「ヴァイオリン弾き」になりたいっていうのがシトロンらしくて。
曲の歌詞にも出てくるように「陽気に気ままにヴァイオリンを」弾きたかったっていうのが。
きっと王の嗜みや常識の1つとして幼いころからヴァイオリンを弾いて、国の式典でも決められた曲を弾いて。
そういうことが嫌いだったわけではないだろうけど、自分の心のままにヴァイオリンを奏でることが憧れだったんだろうな。
途中でシトロンが「春」の冒頭部分を弾きますが、最初に比べてすごくこなれてきたというか、劇中で何度も出てくるフレーズだけど、本当に弾いているような仕草でお見事!
ボーイング(弓の動かし方)もほぼ楽譜通りで、弾いてる弦まで考えられている動作です🥺
特典映像の話からすると、運指も覚えていたみたいすごい
その後ジャーンって弾いてるのは(2:22:08)、D線とA線の開放弦(左手で何も抑えていない状態)の重音ですね。
基本的には弓を1本の弦にだけ当てることで単音を出していますが、2本の弦を同時に同じ強さで擦ることでこのような和音が弾けます。
劇中劇にも出てきますが、チューニングをするときもこのように鳴らして、音程を確認することがあります。
(基本A線をチューニングで合わせるので、それ以外の弦は、音程を合わせたA線に合わせて微調整します)
シトロンがヴァイオリンを持ってから音楽にもヴァイオリンの旋律が入るの素敵。
ボーイングも音楽と揃ってて、ほんとに弾いてるんだよな
2:22:18からのヴァイオリン。刻みと言われるリズム隊のような役目。
弓が跳ねているように弾いてる。
ハッキリとした音色になる弾き方で、基礎的な弾き方だけど、慣れないと結構難しい。
言葉通り、弦の上で弓をバウンドさせるような弾き方。
2:22:50のアウトロも実際に弾いてるとしたらそういうボーイングだろうなっていう弓の動かし方で、低音と高音で弾く弦が違うけど、その辺りも細かく角度を調整しているように見えて、芸が細かい✨
カルテットのメンバーが決まり、ファーストがシトロン、セカンドが真澄になりました。
一概に言えないところもありますが、基本的にファーストヴァイオリンは花形。
主旋律や歌でいうフェイクのような目立つ場合が大半。
逆に、セカンドはハモリや上で言った刻みパートなど、どちらかというとサポート役。
ヴァイオリンをアピールしたい真澄はそりゃファーストやりたいだろうな。
(もちろん、目立つだけあってファーストの方が難しい場合がほとんどです。)
2:29:03 一瞬ですが、支配人が咲也の持っているチェロの下の部分をいじっています。
これがエンドピンです。
名前の通り、先がとがったピンのような形状で、地面に刺すことにより、楽器を安定させます。
2:29:20
真澄初めてヴァイオリンを弾く。
A線の開放弦ですね。
いや、初手で、あんなにきれいな音出る人いないんよ。
正しい構え方で、正しい弓の角度、力の入れ方、かける圧力…。
初心者は、大体カッスカスの音だったり、歪んだような音になりますよ…。
しかもしっかり弓の先まで使えてる。これは素晴らしい、初心者にはまず無理。
けど、やっぱりシトロンの音と比べると、少し軽い感じがしますよね。
2:31:10
タンジェリンとシトロンの真剣なシーンでヴァイオリン弾いちゃう真澄
2分前のシーンよりしっかりした音になってる。上達してる…。
2:35:36
真澄、音程の練習を始める。
「♪ソ~ミ~ファ~ソ~」
一番高いE線の運指の練習だと思われます。
1ポジションという一番基礎の左手のポジションで、
中指まで押さえて ソ
全て離して ミ
人差し指で押さえて ファ
中指を押さえて ソ
と弾いていると思われます。
「ポジション移動した方が弾きやすい」と指摘するタンジェリン
自分がチェロ弾いてた時にも言われたのですが、一番高い弦の1ポジ、特に何も押さえない開放弦って使うことほとんど無くて。
(ヴァイオリンだと高いミの音。上記の場面で真澄が弾いたミの音。)
というのも弦が細くて、押さえてないからすごく弦が震えて、キンキンとした音になりやすいです。
対処としては、左手で抑える位置を楽器本体に近づけ、一つ低い弦で音程を取ります。
これがタンジェリンの言う「ポジション移動」です。
言葉での説明は難しいので、気になる方は「ヴァイオリン ポジション移動」とか「ヴァイオリン 3ポジ」とかで調べてみてください。
さっき真澄が練習してた「♪ソ~ミ~ファ~ソ~」は3ポジションに移動すると、
A線を
小指で押さえて ソ
中指を押さえて ミ
薬指で押さえて ファ
小指で押さえて ソ
となります。
実際の劇中の音色でもわかるように、こちらで押さえた方が柔らかい音が出ます。
教本通りに練習する真澄と、実践的な押さえ方を教えるタンジェリンといったところでしょうか、なんだか、楽器始めたての頃を思い出して感慨深いです。
2:47:20
シトロンの演奏シーン
めちゃくちゃ良い画角で、左手の運指も弓の動かし方もアップで観れて助かる。
二幕のタンジェリンとシトロン、特に劇中劇前の歌2曲分(ワタシちゃんと分かってるね、のやつと不安にさせて〜のやつ)、東京公演は白石さんの声で。
タンジェリンパートは歌わず、セリフのように言っていたのが印象的だったけど、神戸から新谷さんの歌になって、もう…
白石さんのセリフバージョンも凄く良かった。
タンジェリン役のオーディションがもしあったとしたら、最後白石さんと新谷さんの一騎打ちだったんじゃないかってくらいお2人ともイメージにピッタリのタンジェリンで。
1公演、袖の見切れから白石さんが見えたことがあって。
本当に舞台からすぐのところで、直接白石さんのお芝居を見ながら声をあてていたのが見えました。
新谷さんと白石さんの二人三脚のタンジェリン素晴らしかったです。
欲を言えば、白石さんのタンジェリンも何らかの形で残してもらいたいと強く思っています。
劇中劇(3:02:42)
最初のヴァイオリンのソロ、何の曲なのか調べても分からないんだよね。
ヴァイオリン協奏曲とか、ヴァイオリンソナタとかで、イ短調の曲だと思うんだけど…
有識者の方いらっしゃれば是非情報を…。
エニスの演奏で始まる劇中劇。
スポットライトを浴びて、赤い幕もあって、校内のコンクールか発表会か
「皇帝」という名前に恥じないオーラがあふれ出てる。
校内の室内楽コンクール出場を打診されるエニス。
(人数の多い弦楽器の合奏を室内合奏と言ったり、管楽器も入れた編成があったり、室内楽はかなり広い意味があり、オーケストラほど大規模ではないアンサンブル全般をさすようなイメージがあります。)
私が学生時代やっていた弦楽部も、個人のヴァイオリンのコンサートが控えているから、部活の練習来ない先輩とかいました。
圧倒的な実力で、やはり不動のファーストヴァイオリン担当の先輩でしたね。
音楽系の学校に通ったことは無いので想像ですが、学年を超えて室内楽のグループを組んでるってことは学内でも相当重要なコンクールなんだろうな。
そんな中でも「興味が無い」という理由で、グループを組まないエニスも潔いし、先生もソロで戦える実力を買っているから、それで許しているんだろうな。
興味が無いと言いつつも、怪我でヴァイオリンが1人抜けて困っているカルテットがあると言われて、迷うそぶりも嫌そうなそぶりも無く即決で引き受けるエニス。
ここからも、柔軟性やエニスの素のやさしさが透けて見えます。
ちょっと適当さや軽い感じがある町田にも敬語を使って、素直に従う(思ったことは口にしてるけど)あたり、育ちの良くて従順な感じ。
エニスって疑うことを知らない感じあって、それ故に他人との関係が不器用だったり、悩んだりしてて、とてつもなく愛おしい。
ほぼ映ってないけどこのエニスと町田の会話中、日野先輩と庸太、悠が自由にわちゃわちゃしてるのがかわいい。ほっぺつんつんしてた。
エニスとカルテットメンバーの邂逅
エニスの姿が見えた瞬間、悠が一歩引いてて、エニスを尊敬するとともに畏怖する存在なんだろうな、と。
エーステ握手のシーン多いよね、大体うまく行ってないけど。
(フラれたり、強すぎたり…笑)
三人の自己紹介。
日野先輩、軽かったり、真面目に見えなかったりだけど、高校の時点でヴィオラを専攻してるってどんな経緯があったんだろうって個人的にめちゃくちゃ気になる。
ヴィオラやってる人ってほぼほぼ元々ヴァイオリンやってた人だろうし、もちろんヴァイオリンの方が表に出る機会多いだろうし。
大学くらいまで行けばニッチだからってヴィオラを極める人は居そうだけど、高校の時点でヴィオラ…。
そして、庸太。
高校の3学年をシャッフルして、1年生ながらファーストヴァイオリン(以下ファースト)パートって、エニスほど目立つ存在ではないけど、相当な実力の持ち主なんだろうな。
悠は、エニスの奏でる演奏が純粋に好きなんだろうな。
エニスに気に入られようとか、エニスを持ち上げようとかそんな意図無く、心からエニスの演奏を尊敬している、そんな姿が伝わる。
ファーストをやる宣言をするエニス。
カルテットメンバーもエニスの実力は知ってるだろうけど、もうメンバーも曲も決まっているカルテットに助っ人で入って、ファーストをやらせろと言われるとは思ってなかったんだろうな。
めんどくさそうなことに首突っ込まなそうな日野先輩(ド偏見)だけど、本人より先にフォローに入ってる、好き。
そして、そのフォローも受け流し、ファーストを譲る庸太。
エニスの言い方から、食い下がっても無駄だと思ったのか。
演奏曲がハイドンの弦楽四重奏74番「騎士」と聞き、モーツァルトの「春」にしたいと言い出すエニス。
そもそも、1年生にしてファーストヴァイオリンで、その上ファーストが目立つ曲を演奏予定だったって、エニスに隠れているけど相当な実力の持ち主なんだろうな。
ここのエニスの表情、配信で初めてよく見たけど、全く悪意が無いというか、意地悪を言っている気は全くなく、100%良かれと思って言ってて。
邪気ゼロ。
ファーストが目立つ目立たないという観点もあるんだろうけど、エニスは純粋に「春」が好きなんだろうな。
「このくらいすぐに弾ける、弾けなければ譜面見れば良い」はめちゃくちゃわかる。
「春」の第一楽章はテンポもゆったりしていて、個々のパートはそれほど難しくないように思われます。
結構私の周りの幼いころからヴァイオリンをやっていた人は耳で譜面を覚えるレッスンを受けていた人が多くて、それ故譜面を見てすぐ弾くような初見演奏は苦手な人が多かったです。
なので、このエニスみたいな初見演奏は皆嫌がってました笑
まあ、タンジェリンじゃないですが、譜面をなぞることは簡単でも、それを合わせて1つのものにする、解釈をつけて演奏するというのが難しいんですよね。
で、いきなり合わせるという所業。
普通に初見であれだけ弾ければ十分なんよ。
セリフを言いながらの演奏で、弓の動かし方が少したどたどしくなっているのが、譜面を見てなんとか弾いている感じが出てる。
あと、日野先輩が合わせてるときすげーって言ってるのが、孤高の天才をネタにするようなすげーでも、自分にはこのレベルは無理だって自嘲するすげーでもなく、心からすごいと思っているすげー、で根の真面目さが見える。
で、1週間後。
なに、この可愛い音楽!
某音楽教室でやりそう!
チェロって持ち運びながら弾く楽器じゃないから、あんな動きしながら弾けるのすごい。
この劇中劇でたびたび出てくる「ついていく」という言葉。
普通、音楽やってる時の「ついていけない」ってテンポに対して使うことが多いけど、ここでの「ついていけない」ってもっとレベルの高い世界のお話で、実力やセンスがその人についていけないっていう意味だなと思っていて。
緩い部活で活動してた私には抱けなかった感覚だけど、カルテットメンバー全員が音楽と真剣に向き合っているからこそ、エニスの凄さやエニスに匹敵する演奏ができないって思うんだろうな。
実力だけでなく、モチベーションなど含めて、4人が横一列、同じ方向で並べるように、庸太はエニスに「抑えてほしい」と言っているんだろうと思うし、自分のベストな演奏を発揮しない意味がエニスには分からないのだろう。
個々が完璧に弾けても合わせる時に中々リズムが揃わなかったりどこかの小節でずれたりなんてことはざらにあるので、そういう面でも四重奏(=アンサンブル)に興味が無く、自分の完璧な演奏を追求するエニスには理解できないのかもしれない。
それに、初合わせで解釈まで考えてるエニスはやっぱりすごい
けど、憧れのエニス先輩とアンサンブルをするって緊張している悠に解釈まで求めるのは酷。
あと、ちゃんと練習してくるし、色々指摘されて「あー。」ってなってても真面目に弾いてる日野先輩、不真面目そうな見た目をしてて、実はめっちゃ真面目
(…え、三好…?)
悠に対する率直な疑問をぶつけるエニスに詰め寄る庸太。
繰り返しになるけど、エニスにとって意地悪をしようとかっていう邪な感情は一切ないんだろうな。
実力のあるヴァイオリン奏者で、ともすればエニスのような存在にもなりかねない中で、エニスに食って掛かる庸太もかなり大物だと思う。
悠と庸太は同学年だけど、日野先輩がヴィオラ専攻ってことは、悠はチェロ専攻、庸太はヴァイオリン専攻なわけで、クラスとか違いそうな感じするから、どんな接点があったんだろうって気になる。
カルテットを組んでたと言っても、練習は「進んでる」レベルだし、タイプも違そうだし、でも後のシーンで相当仲良さそうにしてるんよな
良きタイミングで声をかける東条先生。
適切なタイミングで適切な声掛けができるしごでき。
エニスには「伝わらない」ことが「伝わって」ないだろうけど。
悠のフォローもして。
で、日野先輩、最初の方(東京公演とか)東条先生にういーすなんて言ってたっけ。
3:06:55 悠くんエンドピン仕舞ってます。
いつもよりここ手こずってたような気がしたんだけど、この辺りが後のハプニングにつながるんか?
持ってたチェロのエンドピン部分がケースに当たって、ケースが閉まってしまう。
普通のケースならただ開けるだけだけど、今回の劇中のケースは普通のバックルの他にマジックテープがついて閉めやすくなっています。
この時も開けるのに少し手こずったのはそのせい。
「エニス先輩の音は本物だし完璧だよ」がいつもより必死というか。
いつもはさらっとカルテットを辞めると告げる感じで、エニスをどこか遠くの存在に捉えているような感じだったけど、今回は自分の不甲斐なさ、実力不足を嘆くようで、エニスとカルテットをやりたいが、エニスの足を引っ張っているのは自分、自分はエニスとカルテットを組むべきでないと思っているような心の叫びが表現されているように感じた。
セリフ言い終わりに頭をうなだれるのも普段やっていなかったように感じます。
けど、次顔を上げた瞬間には笑顔になろうとしてる、いや、笑顔に戻している。
で、チェロ落下ハプニング。
こんなことが起きても動じず、演技を続けているのが本当にすごい。
「ああ、何をやってもうまくいかないや」と言っているかのような表情と動作。
舞台の上段ではおそらくハプニングに気づいていないエニス先輩が演奏シーンをいつも通り進行させているわけで。
ケースに入れることをやめて、裸のままの楽器と何も入っていないケースを持って出ていく悠の後ろ姿に寂しさをいつも以上に感じました。
実際のチェロ弾きからすると、あんなこと冷や汗ものですよ。
転がって弦が上に来るように止まってくれたのが不幸中の幸いで。
楽器がうつ伏せ(弦が下に来るように)になっていたら、駒(上の画像のベージュの部分)がずれたり、最悪の場合割れたりする可能性があります。
駒がずれると、チューニングが合わなくなるし、駒が割れたら、修理しないと使用できません。
チェロを始めて最初の演奏会の始まる直前、エンドピンに衣装のスカートをひっかけて楽器を倒してしまい、駒を割るという大事故を起こした私は気が気じゃなかったです。
(その時は、先輩が走って学校にある予備の楽器を持ってきてくれたので事なきを得たのですが、その楽器はそのまま修理費用が出せないということで使用できなくなってしまいました。自分の中でも有数のやらかした出来事なので、記憶の奥底に閉じ込めていたのですが、エーステをきっかけに思い出す羽目になるとは…とほほ)
隙有自語終了
エニス先輩自主練シーン
弾いているのはチューニングですね。
最初にA線(ラ)を合わせて、何も押さえずにD線とA線(レラ)、G線とD線(ソレ)、A線とE線(ラミ)を弾くことで、すべての弦のチューニングを揃えています。
一本一本の弦のチューニングをチューナーで合わせても、和音で弾いた時にしっくり来ないことがあるので、このように、弦同士の響きを重音で確認しています。
カルテットを練習予定だったのか、個人の曲を練習予定だったのかは定かじゃないですが、合わせ練習が終わってなお個人練習をしているところにエニスの生真面目さ、真摯さが伺えます。
先輩の自主練を大声出して遮ってまで、意見を言う庸太の勇気すごいですよね。
猛練習をしてもエニスの域には達しない悠の苦悩を間近で見ているからこそ。
エニスは演奏に対して感情とか解釈とかはどう思っていたのだろう。
少なくともこの場面では、「人の感情に聡く、演奏にも感情や解釈を重視する庸太」と「実力や技術を求めるエニス」という対比を感じました。
練習をさぼる庸太と悠。
無断で練習を休まない真面目さ、あと、恐らく同級生の間でも浮いた存在であろうエニスに対してもフレンドリーなのが、日野先輩の人の良さ出ちゃってる。
練習さぼっても一緒にいるあたり、仲良いんだろうな。
自主練習に励むエニス。
東条先生。
音が孤独と言われて腑に落ちていない中でも、練習してその孤独さを解消しようとしている姿は生真面目そのもの、その上更に先生から「足りない音を探してみたら」と言われて、完璧な自分の演奏に足りない音など無いと思って戸惑っているんだろう。
ちなみに、この裏で庸太と悠は、悠が庸太にチェロの弾き真似をさせようと腕を取ってわちゃわちゃしていて、非常にかわいいです。
悠も庸太には素の自分を見せられるのかな。
二人の元にエニスが向かう。
エニスを見据え意見を言う庸太と、エニスと目を合わせないようにする悠。
エニスの言動は練習を休むに値するものだと思っている庸太と、それでも練習を休んだことに後ろめたさがある悠のスタンスが透けて見えます。
エニスの言う「音を探している」は、「練習に出て一緒に演奏してくれ」なんだと思うと、不器用すぎて愛おしい。
孤高の天才であるエニスはきっと他人に頼ったり、お願いすることなんて無かったんだろうと思うと、この言葉はエニスの精一杯の頼みだし、エニスの不器用さを理解してる庸太と悠だからこそ、すっとエニスの言外を捉えられたんだろうな。
「感情」というものが分からないエニスにとって、他人の感情を害することももちろん分からないわけで、悠に謝ることも理解できない。
でも、庸太をなだめる悠の姿に「春の日差し」を重ねる。
感情の分からないエニスにも、悠のあたたかさを既存の言葉、しかも形の無い概念に例えることはできた。
ゲーセン
ゲーセンシーン、再び。
ゲームとはいえ、音楽に関わることで、できないことがあるのがエニス的に悔しいんだろうな笑
学生時代の弦楽部の部長も音ゲー(太鼓の達人)大好きで、近所のゲーセンでMyバチで難易度鬼のやつやって、通りがかりの人の注目を集めてたな。
練習はどうするのか、とか言ってるくせに、完璧なステップを見せる庸太すごすぎ。
さてはハイスペック。
悠もステップ踏めるのいいよね。
手使ったり、ひざ使ったり、意外とエニスに対して挑発的なのがとても良いですありがとうございます()
庸太と二人で練習したんかな。
リズムも感情も目に見えなくて「感じる」ものだけど、リズムは基準があって、それに合わせればよいからエニスも「わかる」のかな。
普段の練習では悠の音楽を自分のレベルに達していないものとして接している(エニス自身は恐らく無自覚)けど、その悠に対して教えを請うのも、悠からのアドバイスを聞いて、素直に受け入れるのも、エニスの素直さ出ているなという感じ。
音楽が関わる事象に関しては、結構柔軟なんだね(デジャヴ)
カルテットの劇中劇唯一のココロの声が、綴に対する苦情笑
第5,6回公演になって、心の声が明らかに減ったよね。
経験を積んで、役に入り込めるようになった分、それぞれの演じていない本人の素のココロが物を言うことも減ったのかな。
翌日
エニスの教え方優しい泣
アウフタクトは説明が難しいので省略しますが、春なんて初っ端がアウフタクトだもんね。
裏で日野先輩も庸太に指導しています。
4小節褒めるエニス先輩。
「悪くなかった」じゃなくて「よかった」って言ってくれる人良いよね。
悠のテンションに合わせる日野先輩かわちい。
そして、笑うエニス先輩ちゃんと抜いてくれるの天才。わかってる。
「皇帝も笑うんだな」の意味がよくわかってないって、「笑う」が分からないのか、普段から笑ってると思っているのか。
休憩にするエニス先輩、なんだかうれしそうで、微笑ましい。
もう、このまま大団円でいいじゃん、綴くん…。(だめです)
町田先生登場。
町田先生が出てくる直前まで、エニスはゲーセンの音ゲーのステップ練習してるんだけど、ぎりぎり入ってて最高。
大和さん、芸が細かい。
怪我で抜けていたセカンドヴァイオリンの子が復帰するから、カルテットはもう良い。
今までのエニスだったら「そうなんですね」で終わる気がするけど、戸惑った表情。
3人に対して「そんなの聞いてない」とか「なんで言ってくれなかったのか」とか色んな思いが重なっている表情。
今までエニスって他人に対して戸惑うことが無かったんじゃないかなと思っていて、それは、他人と深く関わったことが無かったから。
町田先生もこんな反応されると思って無かっただろうな。
裏でカルテットメンバーと復帰した学生が合流してるんだけど、庸太と悠はペコペコしてるから2年生か3年生かな。
いや、でも、後のシーンで庸太が「あいつ」と呼称しているので、同級生?
日野先輩は鬼の角👹したり(多分エニスのこと)、両手握ってお祈りみたいにしたり(多分エニスを崇拝する悠の真似)して、コミュニケーション取ってる。
そして、悠の真似する日野先輩に対して悠が不服そうにしてるのが非常に可愛い。
東條先生とエニス
国際コンクール
千景が演じてるからこそだけど、東條先生、優しいけど腹の底が見えないというか、含みを持たせてる感じがあるよね。
おそらくカルテットを通じて、暖かさとか情感のようなものが演奏に現れるようになったから、東條先生も出場を推薦できるようになったのかな。
カルテットは必要無くなったって言うエニスに対する表情も何とも言えない…
(カルテットの助っ人終わりを伝えた町田が東條先生の伝言を伝えたってことは、エニスが言うより先にカルテットの助っ人必要無くなったことも知ってたのかもしれない…エニスが助っ人解消で心穏やかじゃないところを狙って声を掛けた?)
カルテットの練習に出ずに自分で練習をするエニス
自暴自棄というか、ぶつけられない感情の行き場が渦巻いているような。
メトロノームの音が心臓の鼓動のように響く
居ても立っても居られなくなったのか、庸太が動く。
昨日の練習に来なかった理由を聞く庸太
元々カルテットに興味無かったんだと言うエニス。
町田先生に「興味無い」と伝えた時と全く違う。
自分に興味無いと言い聞かせるような。
反対に、庸太はエニスを加えたカルテットでの「春」の演奏に自信と誇りを持っているような、堂々とした言い方。
エニスの「コンクール頑張ってくれ」は葛藤がありありと出ていて、素直なエニスゆえ、自分を押し殺した返事にしか見えないし、庸太の眼にもきっとそういう風に映ってる。
腕を掴むのも、普段の庸太なら絶対しないだろうし、そこまでしてでも言葉だけじゃなくて物理的にエニスを止めなきゃという咄嗟の行動だったんだろうな。
再び「孤独」と言われるエニス。
言い返さないのか、言い返せないのか、
日野先輩と悠が合流。
エニスはソロのコンクールのレッスン。
東條先生から、元の演奏に戻ったとの言葉。
音が足りないと洩らすエニス。
東條先生から言われていた、「足りない音を探す」
きっとカルテットを抜けたことによって、足りない音が存在することに気づいた、もしかしたら、何の音が足りないのかも薄々気づいているのかもしれない。
けど、ソロ演奏なら完璧な音楽にできると信じて疑わなかったエニスにとっては、この足りない音の存在は受け入れ難いものかもしれない。
練習を切り上げるように言う東條先生。
カルテットの時は率先して帰っていたけど、今回は100%自分が招いたことで、ある意味先生から見放されたとも思ったのかも。
「春」を弾くエニス。
力が入っている、力任せの演奏。
どこか不安そうに周りを見回す。
そして、不安をかき消すようにもう一度弾いた時。
カルテットメンバーが入ってくる。
これが足りなかった音。
悠のエニスを気遣う言葉がもう、良すぎて…🤦♀️
第一声が「戻って来て下さい」じゃないんだよね。
「大丈夫ですか?」なんだよね。
しかも詳しい事情も聞かずに、ただ、「大丈夫ですか?」
足りない音を探していたエニスが見つけた「足りなかった音」。
それはカルテットメンバーの音。
3:20:10からの画角良すぎない??
エニス越しにカルテットメンバーが映って、エニスに対して言葉を伝える
ストレートにエニスとカルテットがやりたいと言う庸太。
エニスにとって初めて他人から必要とされた瞬間なのかなと思いを馳せる。
他人を必要としないっていうのは、他人から必要とされないことの表裏一体だと思うから。
3人に歩み寄って、「分かった」
「お願いします」や「ありがとう」じゃないのが、エニスらしい
日野先輩がペコッとお辞儀するのも良い
コンクール。
東條先生と町田先生。
2人とも敬語使ってないから、近い関係性なんだろうな。
何か過去にあったことも示唆されてて。
この2人の若かりし時のスピンオフ無いですか?🥺
カルテットの演奏。
特典映像でも触れてたけど、ヴァイオリン弾きながら歌ってる人っていないよね。
バンドのサポートでコーラス…も見たことない気が🤔
3:22:30からの間奏部分
4人の当て振りが本当にすごい。
特にやっぱりエニス。
間奏入るところのボーイング、「シドレミ」がアップなのも、その後の「ファ」「ファシ」「ラソファミ」がダウン ダウン アップなのもめちゃくちゃ分かりみが深い。
多分音源弾いてる人がそう弾いてると思う。
エニスはもちろんだけど、他の3人も音を聴いて違和感が無いボーイング。
で、先生ズ。
現地で全然注目出来てなかったけど、町田先生指揮してから東條先生に渡すような仕草やってたのねー!
現地で観たかった😢
(ちなみに、カルテットは普通指揮者はいません。4人で呼吸を合わせて揃えてます。)
東條先生の弾く仕草も多分エニスとシンクロしているはず。
全景で見たい。
で東條先生引き終わったあと町田先生観てるよね?よね?(圧)
3:22:42のカルテット組。
同じ音を細かく弾く「トレモロ」
これ、弓の先の方で弾く奏法なんですけど、エニス先輩流石の弾きっぷり。
弓の先使うの難しいんですよ。
3:22:50 でもね、でもねのところ
やっぱりエニスの弾き方がすごい。
弓を弦にバウンドさせるようなスタッカート気味の弾き方で、音源からもハッキリした音が出てる。
3:22:55で日野先輩と悠が顔を見合せて笑ってるけど、この瞬間の直前、2人でピチカートしてます!
(弓を使わず、指で弦を弾いてポロポロした音出すやつ。「覚えている」の裏で5音くらい聴こえるやつ)
3:22:59あたりに一瞬見える日野先輩の弾き方、ヴィオラパートにありがちなやつ!
説明が難しい🥲
8分音符くらいで2音を交互に一弓で弾くやつ。
チェロからだとヴィオラはお隣の事がほとんどだったから横目でよく見てた!
「始めるんだ」のあとの一瞬の間で息を合わせてる感じもカルテットぽくてとても良き🥺
指揮者がいないから、文字通り呼吸で演奏を合わせるんだよね。
入りを合わせる合図は大体ファーストの呼吸だったし、中々合わない時はどんな息の吸い方なら入りやすいかとか議論してた、懐かし
歌を歌うためのブレスと、カルテットを合わせるための合図としての呼吸が相まって、演奏の一体感がより生まれてる。
歌の上ハモは町田先生1人?
存在感すごい。
グラミュ出てるもんな😌
カルテットが皆相手の目を見てるのもグッとくるし、凄く楽しそうなのがもう、ほんとに。(語彙消滅)
もう、拍手喝采よ👏👏👏👏👏👏
もう、本当に。
これ書いてる今も、アーカイブ観ながら書いてるけど、カルテット観たいもん。
本当にここまでカルテットに惹き込まれると思ってなかった。
いや、また観られる日を心待ちにしてます。
そして、落ち着く暇無く、夏単のチケ取りが始まりましたね。
春からはシトルンが出演とのことで、春単を超えるフリーダムシトロンに期待です!
楽しみ!!!!