舞台Arcana Shadow 観劇

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舞台Arcana Shadow千秋楽おめでとうございます🎊

お疲れさまでした。

公演中止や降板、キャス変など、一筋縄では行かなかったかもしれません。

私自身も観劇予定の回が中止になってしまい、(珍しく前乗りしていたので)、当日朝ホテルで呆然としたこともありました。

アフト、聞きたかったな…。そしたら見えなかった物語が見えたかも…。

 

私は基本的にエーステ(MANKAI STAGE 『A3!』シリーズ)に通う人間なのですが、

エーステ以外で3公演以上入った舞台って、記憶の限り「心覚」(ミュージカル『刀剣乱舞』 ―東京心覚―)くらいな気がします。

(心覚好きなんです、考えても分からない感じが。あと二部の曲が好き)

 

そんな中、我らが「学芸大青春」の内田将綺が初舞台、しかも西田大輔さんのオリジナル作品、キャストさんも豪華、時期もエーステの春と夏のちょうど間。

これは行かなくては、と思い、最終的には5公演観劇。

中止もあり、全10公演になったので、ちょうど半通。

(中止公演も1公演観る予定だったから結局6/12公演)

(公式に13公演って書いてあるけど、12だよね?)

「内田将綺キャスト先行」の響き素晴らしすぎる。
スマチケ画面には反映されなかったから、紙チケにすればよかった。かなしい。

 

正直、キャストありきで観劇を決めたところもあり、自分に合わない作品だったらどうしようと思っていたのですが、時間軸や対立関係が複雑な作品で、1度の観劇では到底理解出来なかったです。

毎公演、観劇して、考えて、分からなくて、人物や陰陽師について調べて、もう1回観て、新たなことに気付いて、もっと分からなくなって…のループにはまっていました。

観る度に気付きがあって、ここのシーンってこういうことだったのか、とか、このセリフの背景にはこの出来事があったのか、とか。

配信も無いので、気になるシーンも観返すことが出来ない、でもなんだかそれもこの作品に合ってるような気がして。

細かくシーンを行ったり来たりすれば、物語の全体が分かる、シーンを止めて歴史背景を調べれば、ストーリーをより理解出来るかもしれない。

でも、この作品は「分からなくてもそれで良い」んじゃないかなと思える。

自分の属す組織としての対立関係、一族の一員として存在する個人、それまでの生の中で蓄積された個人的な感情、「本音」と「建前」、「過去」と「未来」、「宿世」と「現世」、「ヒト」と「ヒトならざる者」…。

あらゆる関係が絡み合って、それは、物語を1周するだけでは到底紐解けず。

けど、最後に心に残ったのは『愛』の一文字。

家族との愛、主従関係の愛、男女の愛、仲間としての愛、ヒトと言う概念をも超えた愛。

愛は信念とも呼べるような、自分が譲れないもののために、ぶつかり、傷つけあい。

自らの信念を賭して生き抜く登場人物は皆自身の正義があり、守りたいものがある、だからこそ、対立は免れない、そんな中絶対悪が存在しないということがこれほど苦しいものなのか。

 

再演があれば絶対に観たいけど、また劇場で、生のお芝居で観たい。

配信では観たくないと思ってしまうのは、今回の観劇の追体験をしたいのか、繰り返し観ることで物語が整理されてしまうことに一抹の寂しさを感じるからなのか。

上演期間中、上演台本を読んでもっとストーリーをしっかり知りたいと思っていたが、終演してしまった今、そう思わなくなったのは同じような理由に思える。

 

もう一度聴きたい台詞がある

もう一度観たいアクションがある

もう一度体験したい物語がある

そんな舞台でした。

幸せな時間をありがとうございました。